日本機械技術株式会社
代表取締役会長 西藤 彰
私の起業のきっかけとなったのは、1971年の技術視察で旧西独の送風機メーカーを訪れた際の経験でした。
当時、日本の送風機メーカーはどれも似たような外観で、同じような性能だったのですが、ドイツで視察した送風機は各社全て外観が違っており、性能も日本の送風機を大きく凌駕するものでした。平凡な性能のコピー製品ではお客様が買ってくれない。製品に対する設計思想の違いに驚くとともに、「日本の国力向上のために、世界最高の送風機を開発しよう」と強く思いました。
他社の物真似(コピー)ではない、自分の理想とする製品開発を追及するため、勤めていた送風機メーカーを退職し、1973年に日本機械技術(NKG)を36歳で起業しました。
第1号機の完成から40数年、累計生産台数はおよそ2万台に達しましたが、一貫して「独自設計」と「高品質」にこだわり続けました。省エネ性能やランニングコストの面で価格以上の価値を提供し、「当社製品によるコスト削減で生まれた利益を次の投資に回していただき、日本全体の国力向上を図る」という決意がありました。今では製鉄・セメント・製紙・石油化学・硝子等々、多くのお客様にご贔屓いただき、それぞれの生産ラインの重要な工程を任せていただいております。
NKGの原点は「コピー文化からの脱却」です。これは日本の製造業全体に必要な理念でもあると信じております。
これからもこの理念をお客様と共有し、日本の国力向上に貢献してまいります。
何事も順というものがあり
気に逸って速成を願ってはならないという戒め。
小は自らの身の丈にあったもの、
平凡なものでありそれが集うことで
やがて大なるものへとなる。
二宮尊徳の言葉。
日本機械技術のロゴマークは、世界に認められる送風機メーカーとして、「NKG」の文字から成り立っています。
さわやかなグリーンは、私たちの高効率送風機によってCO2削減など地球環境保全に貢献することをあらわしています。
その中で「G」の文字は、送風機の形状と気体である風を表現し、最もシンボリックなモチーフにしました。文字の形は、会社と製品への安心感を与える力強いイメージ。
そして、私たち社員が誇る送風機の名前“POWER SAVING FAN”を入れました。常に基本を忘れず、新しい風を取り入れていくNKGの決意を示します。